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適応タイプ4「反応型」・何でも楽しくやりたい子どもの心を持つ自由を愛する人

かおり
こんにちは。心理カウンセラーの柘植つげかおりです。

人は生まれると様々なものを身につけて外の世界に適応していきますが、その適応の仕方には【6つのタイプ】があります。そのタイプを1つずつ紹介していきます。
タイプごとに生きづらさを感じた時に、よりよく生きるためのヒントを載せています。
自分や他者のことを知ることで、心に寄り添える場面が増えますように。

適応タイプ「反応型」の特徴とは

自分が楽しい!と思うことが大事

特に好きなことには夢中になる

忠実で粘り強い

何でも楽しく自由にやりたい

人にやれと言われると、ますますやりたくなくなる

好きか嫌いがはっきりしている

直感が鋭く、ピンときたりおかしなところにすぐ気づく

子どものような元気さを持っている

嫌なことを先延ばしにするくせがある

どっちがいいかと聞かれると、決められなくて悩む

他人から見た印象

「陽気で楽しい、誠実な友だち」

「興味のあることに夢中になる頑張り屋さん」

「ストレスがたまると不満や愚痴がすごい」

「自分の思い通りにならないと子どものようにすねる」

人との関わり方

・大きなグループの一員でいるのが好き

・自由にさせてもらうと居心地がいい

・楽しく雑談して時間を過ごしたい

・上から目線で言われると反抗したくなる

・問題が起きた時は誰かに解決してほしいと思う

・ほしいものは匂わせて人に何とかしてもらおうとする

反応型の人が生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒント

束縛や命令に敏感に反応する

反応型の人は、陽気でユーモアがあり、子どものようにエネルギーが高い人です。

人や物ごとに、「好きか嫌いか」で反応します。

好きなことには夢中になり、時間がたつのも忘れて粘り強く頑張ります。

そんな反応型の人は命令されることや、束縛されることが大嫌い。

必要な指導や注意事項であっても、管理されているように感じます。

何かを決定したり、問題が起こった時に自分で解決することは苦手で、

急にやる気が無くなってしまったり、どうしたらいいかわからなくなったりして、物事が進まなくなることがあります。

ストレスがたまると、周りが悪いせいと不満を言いますが、周囲の人から見ると、ぐずぐずと引き延ばして反抗しているように見えることもあります。

 

心の中で2つの思いが葛藤している

「頑張っているのに出来ない」

「努力し続けているのに実らない」

こういったことは、反応型の人にしばしば起こる事です。

これは子どもの頃、親(養育者)との関わりの中で身につけた適応の仕方なのです。

これが適応の仕方と言われると、不思議に思われるかもしれませんが、このやり方にはメリットがあるのです。

 

親が「これをしなさい」「これはダメです」と厳しく子どもをコントロールすると、

子どもは「言うとおりにしていれば認めてもらえるから、そうすればいいんだ」と思うようになります。

子どもは言うとおりに努力するようになり、粘り強くなります。

しかし、子どもにも欲求があり、親のいう事をすべて聞くのは苦痛です。

そうすると、ここで葛藤が起きます。

 

・「言われたようにやる努力していれば認められる」
⇒でも自分の自由にできないから苦痛

・「自分のやりたいようにしたい」
⇒でも親から嫌われたくはない

 

この葛藤の中にあって、なるべく満たされるように、そして周りとうまく合わせて生きていくにはどうしたらいいでしょうか。

 

「言う事を聞いて努力はするよ、でも思った通りの結果は出してあげないけどね」

こうすれば、直接親と争って怒られたり嫌がられたりすることを避けられます。

言う事を聞いて努力しているように見えて、

実は、自分の望みが叶わないなら、人の言う通りにはならないぞ、とひそかに反抗出来る方法でもあります。

しかし、これは直接相手と対立することを避ける代わりに、直接自分の欲しいものを手に入れることもできなくなる方法でもあります。

 

物事をすんなり運ぶことが困難になる

この心の葛藤をもったまま成長していくと、時々、現実以上に物事を難しくしてしまうことがあります。

例えば、やるべきことを後回しにします。

(本人はやろうと努力していますが、どうしても忙しくてできない、やる気が起きない。)

物事を決められなかったり、決めた後もいつまでも悩んでしたりします。

(本人は決めようと努力していますが、どうしても決められない。)

努力しているものの、結局達成できない状況になります。

 

反応型の人は、努力しようとしますし、忠実で粘り強さもあるのです。

けれども、「相手の言った通りにはならないぞ」という反抗心が潜んでいることや、

自分の欲求を通すには相手と戦わないといけないと思っているので、すんなり達成することが難しくなってしまいます。

そして、努力自体に良いことをしている感覚や、人から認められるような感覚があり、

達成ではなくて「努力していること」が目的になっています。

それが反応型の人の持つパターンなのですが、

それ気にづかず「努力してるのにできない」「どうやっても終わらない」ということに陥り、

これは自分以外の要因でこうなっているんだと、周りに不満をぶつけることになります。

 

イライラと不満で人を動かす

物事がうまくいかなくなると、ストレスがたまり、イライラや自分以外のものに不満を感じるようになりますが、これは反応型の人がしばしば感じるお馴染みの感情です。

このイライラや不満という一見ネガティブな感情を感じる事にも意味があります。

 

これらの感情は、

「心の傷つき」

をカバーすることができるのです。

 

子どもの頃、自分の思ったようにしたいのに制限されるということは、心の傷つきを伴いました。

それは単なるわがままを聞いてもらえない、という事ではありません。

言う通りにしないと自分は愛されない、言うとおりにすれば愛されるというのは、

「条件付きの愛情」です。

自分がしたいと思ったことを言ったりしたりする、

そんな「ありのままの自分」は受け止めてもらえない、という傷つきです。

しかし、この傷つきをじっくり感じると、自分の根本的な否定につながり、つらすぎるので、人や状況のせいにしてイライラすることでそれを感じない様にしています。

 

そして思ったようにならない時に、イライラして不満を言うことで、人に動いてもらおうとします。

自分で解決には乗り出さず、間接的に人にやってもらおうと期待しているので、気持ちの上で依存している状態です。

しかし、はっきり「こうして」とは言わないので、思ったとおりにならないことも多く、満たされない思いが募ります。

 

反抗心をもっていたことで守られたもの

こうしてみると、反応型の人の適応方法は、自分を不快な状態にとどめておくような、あまりよいやり方ではないように思うかもしれません。

しかし、そうでもないのです。

 

親が管理しすぎることで、ともすれば子どもはうまく自立できない可能性もありました。

けれども、最終的には親の思い通りにならない、というやり方を身につけたおかげで、

完全に自立が妨げられるというこはなかったわけです。

 

それに、この方法は「やろうと努力はする」というやり方なので、その過程でたくさん親の気をひきつけることが出来ました。

子どもにとって気にかけてもらうことはとても重要なことです。

さらに、最後には結果を出さないことで、親の思った通りにはならないという仕返しまでできたのです。

少しでも心の想いを実現できたことで、自分が保たれ、心は守られてきました。

 

それに直接親に怒りをぶつけていたらどうなっていたでしょうか。

もっと怒られたり、嫌われたり疎ましく思われていたかもしれません。

それよりも間接的に反抗することで、親とも、人ともうまくやっていけることが出来たのです。

 

ありのままの自分が支持されることを知る

葛藤を抱えてぐるぐる同じところを回って解決できなくなったり、イライラや不満でいっぱいになってしまうのは、そもそも

「そのままの自分ではだめ」

という思いがあるからです。

目の前の現実で、ではなく、

心の中で子どもの頃の葛藤が今でも再現されていて、自分はそのままではだめだという思いを保っています。

そして「相手」か「自分」かの葛藤には、

ウィンウィン、仲間になる、勝ち負けの基準以外を用いる、

などの他の選択肢はないと思い込んでいます。

自分を守ってきた過去の名残りで今もうまくやっていこうとしています。

 

子どもの頃は確かにそれがベストでした。

けれども今はどうでしょうか。

 

例えば、

「ここ掃除したのいつでしたっけ?」

と言って、誰かが掃除してくれるのを待たなくてもいいのです。

何で思った通りにならないんだと不満をためて、「はーあぁ」と大きなため息をついて誰かやってくれないかと期待する、

そんなややこしいやり方をしなくても、ストレートにお願いすれば、物事も心の状態もシンプルになります。

 

欲しいものを直接頼むことは、自分と相手が相反して対立することではありません。

こうしたい、と言えば、あなたに協力してくれる、そんな人は思っているよりいるものです。

なにより、自分の欲求を素直に感じ表現していくことは、

「本来の自分でいられる」

ということになります。

ありのままの自分で誰かに応援されたり、サポートされることは、心から望んでいたことではないでしょうか。

 

頭の中の二択の葛藤を一旦お休みして、自分がしたいことをやってみても、あなたはきっと大丈夫です。

今までの間接的やり方も間違いではないけれど、他にもやり方はあります。

「変わらないとだめ」ではなくて、ここでのメッセージは、「本来の自分のままでいい」です。

 

こうしたいと思うことをやり遂げる事、

人に直接的にお願いすること、

直接的に怒ること。

 

今まで、自分の問題解決の力を過小評価してきたと思いますが、本当はおかしなところにはいち早く気づける、問題解決能力の高い人なのです。

「こうしたい」も「やだ」も直接言って大丈夫です。

人に受け入れられるために、自分を曲げて表現するより、直接自分を表した方が、人に受け入れられます。

 

遊び心のある反応型の人にはあえてこんな言葉で言いましょう。

「自分のしたいことを直接言っても言わなくてもどっちでもいいけど、すっと言って早く願いをかなえるゲームをするのも楽しいよ!」

 

『二者択一の葛藤の選択肢を増やし、シンプルな自己表現でたくさんの支持と心が喜ぶ体験を。』

 

かおり
あなたの幸せを心から応援しています。

 

6つの適応型タイプ

※これは人格適応論による6つの適応型です。人格適応論はポール・ウェア、テイビ・ケラーによって開発され、ヴァン・ジョインズによって発展した理論です。ここでは、専門用語を使わずわかりやすく表現しています。参考文献「交流分析による人格適応論」(誠信書房2007)

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