
✦・『こころがわかるとやさしくなれる』・✦
わかると、ほどける。そして整う。
”自分らしく生きる勇気”を後押しするブログ
こんにちは、柘植かおりです。
心を開けたらいいのに。
もっと素直に、自然体でいられたらいいのに。
誰かに頼ったり、本音を話せたり、弱さも見せられたらいいのに。
…そう思うこと、ありませんか?
でも実際は、うまくできない。
笑顔でいても、どこかで壁を感じていたり。
人と仲良くしたいのに、なぜか距離をとってしまったり。
そんなふうに感じてきたあなたは、もしかしたらずっと、
ーどうして素直になれないの
ーどうして人を信じられないの
と「心を開けない自分」に、ダメ出しをしてきたかもしれません。
そんなあなたに、今日はちょっとだけ立ち止まって、「心を開くこと」について考えてみたいと思います。
「心を開く」って何でしょうね。わかるような、わからないような。
心を開くというのは、とても繊細で感覚的なこと。
だからこそ、言葉にしようとすると、ふっと逃げてしまうような感じになりますよね。
心を開くことにも、実はいくつかの段階や種類があります。
今日はそれを一緒に整理しながら、自分の心の状態をやさしく見つめてみましょう。
🌱心を開く=無防備になること、ではない
「心を開く」と聞くと、
“ぜんぶ見せなきゃいけない”と思ってしまう人も多いかもしれません。
まるで、弱さも秘密もさらけ出して、何も隠さずいられることが正解みたいに。
でも、そんなふうに「0か100か」で考えると、「私には無理…」と感じてしまうと思います。
けれど、心を開くことは、開けるか閉めるか二択ではなく、グラデーション。
相手との関係や場面、タイミングによって、どれくらい開くかを自分で決めていいもの。
「どうせわかってもらえないなら、何も言わない」
そう思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、ぜんぶを受け止めてもらえないなら、ぜんぶ閉じる――そんな極端な選択肢しかないわけではないんです。
心の扉は、開くか閉じるか、だけじゃない。
どれくらい開けるかという幅があっていいんですね。
そして、そのコントローラーは、ちゃんとあなたの手元にあるんです。
🌱“外に開く”だけじゃない、心の開き方
さきほど「心の扉は、自分で調整できる」とお話ししましたが、実はその扉は1枚だけではありません。
まず、外に向かって開く扉――つまり、人との間にある扉。
そしてもう一枚は、自分の心の内側に向かって開く扉です。
たとえば、
「私はいま、こう感じているんだな」
「本当は、少し寂しいのかもしれない」
そんなふうに、自分の気持ちに目を向けられること。
それが、「内側の扉」が開いているという状態です。
つまり、心を開くとき、大切なのは「外側の扉」だけではなく、「内側の扉」――自分の気持ちに開かれているかどうか。
「私はいま、こう感じている」、その感覚を自分で受けとめる。
そして、そこから「相手に伝えるかどうか」「どんなふうに表現するか」を判断し、工夫していく。
そんなふうに、自己受容とコミュニケーションのセットがある。
自分が自分の気持ちに気づいてあげる。
それを相手が受けとめてくれる。
そのとき私たちは、心の「内側」からも「外側」からも、やさしく肯定される感覚を味わうことができます。
それが、“心が通い合う”っていうことなのかもしれませんね。
🌱心が開けないのは、問題じゃなく理由があるだけ
ここまで、「内側と外側、2つの扉の開き具合が、心の開き具合になる」というたとえでお話してきました。
でも、それを知ったことで、
「なんだか課題が2倍に増えた」
「開けない自分に問題がある」
そんなふうに感じてしまうかもしれませんね。
扉は自分だけの問題じゃなくて、環境や相手によっても変わってくるんです。
たとえば、縛りが強い環境よりも、自由な環境のほうが開きやすい。
そして、自分に厳しい目を向けてくる人より、好意的に見てくれる人といるほうが、心は緩みやすくなりますよね。
それに、感受性が強い方は、自分の性質に合わせて扉を丁寧に守っていることもあります。
その場合、心を開くことは簡単には思えないけれど、開いたときの「安心感」や「つながり感」はきっと深いもの。
心が開かない、そのことにも、何か自分なりの感性や心の事情があるのです。
決して、自分に問題があるんだ、と決めてしまわないでくださいね。
🌱心の開き方には、いろんなかたちがある
これまでお話ししてきた、内側と外側の2枚の扉。その開き具合は、人によって、そして状況によっても変わってきます。
それを、理解するために、ここでは開き方の違いによる4つのパターンに分けてみました。
今のあなたの心が、どんなふうに動いている状態なのか。それに気づくことが、心の理解のヒントになります。
心の開き方は、全開か全閉かだけではありませんが、ここでは整理のために、あえて”開いている””閉じている”に分類してご紹介します。
自分の心や人間関係を見つめ直すきっかけとして、活用してもらえたら嬉しいです。
1️⃣ 自分にも相手にも閉じている
● 心の状態:
自分の気持ちがよくわからない、または見ないようにしている
相手を信用できず、距離を取っている
緊張や不安が高く、心を守ることで精いっぱいな状態
● コミュニケーションの特徴:
表面的で無難な会話
相手といても孤独感が強い
「本当の自分を見せたら傷つく」という思いが根底にある
● 心理的に近いのは:
過去に深く傷ついた経験がありそれが刺激されている
人との関係に諦めがある
自己理解・自己共感の不足している状態
2️⃣ 自分には開いているけど、相手には閉じている
● 心の状態:
自分の気持ちや考えはわかっている
でも、それを相手に見せるのは怖い
「わかってほしい」思いと「傷つきたくない」思いがせめぎ合っている
● コミュニケーションの特徴:
内面は豊かに動いているのに、外には出せず黙ってしまう
本当は伝えたいことがあるのに、タイミングを逃す
相手との関係に慎重すぎて、自分を引っ込めてしまう
● 心理的に近いのは:
高い感受性
深い思索
「他者は危険かもしれない」という慎重なスタイル
3️⃣ 自分には閉じているけど、相手には開いている
● 心の状態:
自分の本当の感情や欲求がわかっていない、または抑えている
相手の期待を感じ取って応えようとする
自分を後回しにして関係性を優先する
● コミュニケーションの特徴:
表面的にはうまくやれているのに、どこか“自分がいない”ような感覚が残る
相手に合わせるのは得意だけど、疲れやすい
共感はできても、自己表現は苦手
● 心理的に近いのは:
過剰適応
他人軸
自己犠牲的なパターンや、人に嫌われたくない気持ちが強い
4️⃣ 自分にも相手にも開いている
● 心の状態:
自分の感情や感覚に気づき、それを必要に応じて他者と分かち合うことができる
無理なく、自然体でいられる瞬間が多い
● コミュニケーションの特徴:
表現がシンプルで正直
相手との間に温かい余白がある
● 心理的に近いのは:
自己受容が進んだ状態、または安心できる関係性の中での自己開示
🍀最後に
心を開けない。
そんなふうに感じているとき、私たちはつい、自分を責めてしまいがちです。
でも実は、その扉が閉じていたのは、あなたが繊細で、やさしい感性を持っているからかもしれません。
ちゃんと閉じて守ってきたからこそ、今ここまで生きてこれたんですよね。
曖昧だった心の状態も、言葉にしてみることで少し見えてくることがあります。
そして、心を開くことは、「がんばってやること」ではありません。
自分のペースで少しずつ心地よいポジションを見つけてください。「いつも開いていることがいいことだ」というわけでもないんです。
そして最後に、こんなふうに伝えたいです。
「開けない」ことにも、「開こうとする」ことにも、どちらも、あなた自身へのやさしさがつまっています。
あなたには、”自分が望むかたちで”、自分とも、相手ともつながっていける力があります。
そのことを、どうか覚えていてくださいね。
あなたの幸せを心から応援しています。
「もっとラクに、自分らしく生きたい」と願うあなたへ。
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柘植かおり|プロフィール
「自分らしく生きたい」と願うあなたへ。心理カウンセラーの柘植かおりです。幼い頃から自己否定に苦しみ、自分じゃない誰かになろうとしていた過去。そんな私が心理学と向き合い、「私」を取り戻すまでの道のり、そしてカウンセラーとして、あなたが心の奥にある本当の願いを叶えるお手伝いをしたいという想いをお伝えします。生きづらさや自己否定は、あなたの深い愛の証。温かく、そして実践的に、あなたが自分らしく根を張り、この人生を心からの喜びで満たせるようサポートいたします。