【悩みの理解】直したい嫌な自分の正体

悩んでいる方の多くは、自分のことを否定しています。

例えば、
「言いたい事を言えない自分が情けなくてしょうがない」
「イライラして人に当たってしまう」
「恋人の行動が気になって束縛してしまう」
「落ち込むのがわかっているのに人のSNSを見てしまう」
など、

どうしてこんなことをしてしまうの！
なんでこんなことを思ってしまうの！
私って性格が悪いですよね、と思い、

自分が嫌だと感じている自分＝悪＝撲滅せねば、と悩みます。

自分はダメなんだと自己否定してしまうんですよね。
自分にたいしてかける否定の言葉は、ほんとうにきつくて苦しいです。
私自身も今までたくさん自己否定してきたので、
それに伴う苦しさは、私も感じてきましたし、理解します。

その苦しみは理解しつつも、今カウンセラーとして思うのは、
自分が嫌だと感じている自分＝悪＝撲滅対象ではない、ということ。
あなたの性格が悪いとか、根性がないとか、そういうことではないよ、ということです。

では、なんなの？というと、
それは何かが悪いのではなく、安心を求めているだけなのです。

具体例を出しますね。
例えばイライラして人に当たってしまう場合を考えてみましょう。

もしかしたら、八つ当たりする自分のことを、
「イライラは自分の中で収めるべきなのに、それができなくて、我慢が足りないコントロールできない、人に当たってしまう悪い人」ととらえるかもしれません。

自己否定ベースのとらえ方です。

けれども、キツい言葉を相手にぶつけてしまうのは、そうせざるを得ないくらい、どんな思いを抱えているかわかってほしい気持ちがあるのではないでしょうか。

自分が感じていること、信じていること、大切にしていることを尊重してもらえなくて、もっと自分に寄り添ってほしくて、今のままでは大切にしてもらっている感じがしなくて不安なので、

イライラをぶつける、という表現方法で少しでも相手から安心を得たいと思っているのではないでしょうか。

不安なことばかり考えてしまう、という場合も、
なんにも考えずに楽天的に生きることは怖い、未来を憂いていないとかえって不安になってしまうので、
安心のために不安なことを考えている方が安心、ということもあります。

そのように「安心したいため」ととらえると、自分の見方も変わってきませんか？

言いたいことが言いたくても言えないことも、
イライラで人に当たるのも、
恋人を束縛してしまうのも、
SNSで落ち込んでしまうのも、

安心したいため。

頑張りすぎるのも、完璧主義になるのも、強がるのも、人の期待に応え過ぎるのも、
ついマウントをとってしまうのも、怒りが爆発してしまうのも、不安で安心したくてそうしていると言えます。

自分が悪い人だから、ダメな人だから、そうしているわけではないということですね。
恐怖や不安でいっぱいなので、少しでも安心を得るための対処法なんです。

ということは、こういった自分は「直すべき嫌な自分」というより、【自分を保護している自分】なんですね。

安心が減った時に発動する「守る自分」です。

（そしてこれは、人に対してもそういう視点で見ることができます。嫌な人の言動を、もしかして不安？安心したくてこんなことしている？と受け止めると、理解が変わります。）←でも決して、自分が嫌なのに理解してあげなきゃ、ではないです。

ということで、今回は、「なんでこんなことしてしまうのか」と思うような認めがたい自分も、それは安心を得るために、【自分を保護している】んだよ、ということを書いていきました。

これですべての事を説明できるわけではありませんが、
嫌い＝悪で、自己否定するつらさから抜ける参考になれば幸いです。

最後に少し。悩みは、【保護】が過剰に働いてしまうことや、保護のやり方が子どもの頃に身につけていたものをそのまま再現していて、現在の自分にあっていないということも原因の１つです。

そして、朗報があります。
それらを現在の自分に合わせていくことは何歳からでも可能だ、ということ。
鎧のような重量級の保護を、ダウンのような軽くてあたたかい保護に更新して、これからを足取り軽く生きていくことはいつからでもできます、ということです。
そういったことをサポートするために、心理カウンセラーはいます＾＾

あなたの幸せを心から応援しています。