人は生まれると様々なものを身につけて外の世界に適応していきますが、その適応の仕方には【6つのタイプ】があります。そのタイプを1つずつ紹介していきます。
タイプごとに生きづらさを感じた時に、よりよく生きるためのヒントを載せています。
自分や他者のことを知ることで、心に寄り添える場面が増えますように。
適応タイプ「感情型」の特徴とは
人が好き、社交的で楽しい
人に喜んでもらいたい
人から注目されたい
人の気持ちに敏感
人をもてなすことがうまい
共感的でやさしい
一人はさみしい、誰かにかまってほしい
いつも笑顔で愛嬌がある
わがままで子どもっぽいところがある
感情の起伏が激しい
他人から見た印象
「人にかかわるのが好きで一緒にいると楽しいし元気がでる」
「いつも笑顔で気遣ってくれる」
「困って泣きそうになっていると思わず助けたくなる」
「ちょっとしたことで興奮したりショックを受けたり、振り回されるとしんどいこともある」
人との関わり方
・人と一緒にいるのが好きでグループの中心にいる
・愛そうがよく、人に気に入られるように振る舞う
・情にあつい
・素直に感情を見せるので周りが放っておけなくなる
・悪気なく思わせぶりな行動をするので相手が勘違いすることがある
・依存的で人との距離が近すぎることがある
感情型の人が生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒント
相手の気持ちを第一に考える
感情型の人はやさしく楽しい態度で人に近づき、魅力的。
自分の周りの人を気にかけ、あたたかく接します。
自分のしたことでみんなに喜んでもらいたいと思っていて、いつも人の気持ちを考えて行動。
そして自分も人から気にかけてもらい、やさしくされたいと思っています。
人から注目されていると嬉しいし、自分も人のことを良く見ています。
相手が喜んでいる時は良いのですが、人の気持ちに敏感なので、思った反応が返ってこなかったり、冷たい態度を取られると、傷つきます。
そんな時は、自分のせいで相手を不愉快にしてしまったかもと、不安な気持ちでいっぱいになります。
人の喜びが存在意義になっている
感情型の人は、子どもの頃、親(養育者)から人を楽しませることや、喜ばれたりすることが大切なんだと教えられてきました。
かわいらしい見た目やしぐさ、人に対するやさしさ、人の喜びになる事。
おかげで感情型の人は、愛情豊かで、ささいな人の気持ちにも反応します。
そうしていれば親から認められ、かわいがられ、人を喜ばせれば愛情が得られると学びました。
感情型の人は子どもの頃にこんな決断をしています。
「あなたを喜ばせること、あなたが幸せに感じることは何でもするね。そうしたら私のこと心から愛してくれるよね?」
大人になった今でも、人に喜んでもらうことが、自分の心の糧です。
でも、この方法を取ることで、喜んでもらえていないと感じると不安になるようになりました。
また、人がいい気持ちでいることに多くのエネルギーを注ぐので、自分のことは後回しになるようになりました。
「他人が喜ぶことをしようね」
プラスの気持ちが込められたメッセージです。
でも、他人の喜びを過度に強調されるということは、「自分はそれほど重要でない」というメッセージにもなりえます。
人のために行動し「ありがとう」「助かったよ」と言われることが重要。
みんなのかわいらしいアイドルであることが重要。
それに比べて自分なりの考えや意思、持っている能力などはたいして重要でない。
「人のためになることが自分のいる意味で、人から愛されなければ自分の居場所はないんだ。」
そんな思いが感情型の人の心に根付き、そしてそれは大きな悲しみになりました。
感情を通して人からの注目を得る
感情型の人は物事に対して感情で反応します。
ストレスを感じて感情が高まりすぎると、しっかりと事実を見ることが難しくなって、わけがわからなくなり、混乱することがあります。
例えば、みんなに喜んでもらえるようなものをSNSに投稿したのに、なかなか「いいね」がつかない。
気持ちがざわざわする。
こんな気持ちになるなんてみんなに嫌われてる?
絶対そう!どうしよう、私はもう誰からもずっと相手にされない人生だ、もうおしまいだ!わーん泣!!
感情に振り回され、自分の感じたことが現実のように感じられて、苦しくなります。
悲しんで傷ついて、自分ではどうしようもないと感じるので、
周りの人に気づいてもらい、その人たちがどうにかしてくれるまで、感情を高ぶらせることがあります。
そのため、小さな問題がオオゴトになってしまうことも。
そして巻き込まれた周りの人が疲れ切ってしまう、ということがあります。
人との距離感に葛藤を抱えるようになる
感情型の人にとって、人に注目される、ということは非常に重要で、
「注目」=「愛」ととらえます。
なので、自分も人を気にかけるし、人からも気にかけてもらいたいのです。
そうすることでお互い大切にしあっていると感じたいのです。
そのため他人との距離が非常に近くなることがあります。
適切な距離感を取ることが苦手なため境界線がうまく引けず、嫌な目にあったり、人と衝突するということが起きます。
しかし、腹が立つほど嫌なことがあっても、相手に対して怒りをぶつけたり拒否することができません。
どうするかというと、「逃げる」か「去る」。
その場からいなくなります。
感情型の人は、自分が嫌な気持ちになると、そうさせた人から離れ、もっと自分のことを思ってくれそうな人を探してそちらへ行きます。
人間関係を変えたり、時には仕事を変えたり、その場からいなくなることで解決を図ります。
そのため自分の気持ちにじっくり向き合う機会がないままになっていたり、未消化な感じが心に残ったままになっていることがあります。
相手の気持ちでは自分の価値は変わらない
感情型の人は、いつも人の気持ちを気にかけています。
そのあたたかさに心励まされたり、ほっこりしたり、まわりの人たちは心地よく過ごしているでしょう。
けれども、本人は、一緒に楽しい時間を過ごしても、「本当によかったのかな?」と反省会を開いていたりします。
相手の機嫌は自分の責任。
そう信じているからです。
あなたに相手の機嫌をあやつる魔法の力がありますか。
相手が「どんな気持ちでいるか」で○か×か自分に評価を下すやり方、苦しいですよね。
自分でない誰かの気持ちの面倒を見ることは、どれほどエネルギーがいることか。
そして自分の気持ちも相手に面倒を見てもらう。
「お互いに想い合っている」、言葉は素敵な響きですが、
相手にも、あなたにも、
自由に気持ちを感じる権利がありますよね。
あなたの思いやりの言葉も、相手が受け取るか受け取らないか決めていいし、
相手の決定にあなたの責任はないんですね。
だから、あなたが人を喜ばせようが、そうでなかろうが、その結果で自分の価値が変動するわけではないんです。
大丈夫ですよ。
あなたが、相手のことを想ってする、言う、
そこまでで十分。
相手への自然な気遣い。
それで十分です。
自分の考えや能力に光を当てる
自分の中にある力をのびのびと発揮している時、人は自分らしく生きている感覚を持ちますし、課題を乗り越える力も高まります。
感情型の人が行き詰るときは、「思考」の力を使わない時です。
感情に翻弄されて、事実や自分の能力を歪めて見てしまうのです。
これには、周囲から、楽しい可愛い子どものままでいてほしいと望まれてきた経緯があります。
今まで、自分らしい考えを持つこと、物事を達成していくことには、周囲からの承認や興味を持たれない状況だったかもしれません。
それに、自分がしっかり自立してしまったら、周りの人からのあたたかい気遣いがなくなってしまうかも、と怖かったかもしれませんね。
そういった背景から、何となく自分に対する自信や有能さを感じられなかったかもしれませんし、
今まではそういう「自分のパワー」にスポットが当たる機会がなかったかもしれません。
けれども、それは「ない」のではなくて、「ある」けれど使われなかったんですね。
そこに力を注ぐには、まず「思考」する力を使う事です。
感情で反応し、どうしていいかわからなくなってしまうのではなくて、状況を見ることです。
そして、自分の感じていることを、これは一体どういう感覚なのか、この気持ちをじっくり感じてみることです。
嫌な気持ちになった時、その場からいなくなったり、相手のご機嫌をとる事だけが解決の選択肢ではありません。
自分の気持ちに向き合ってとらえ、それを相手と話し合うこともできます。
それは、自分の気持ちを大切にし、他者と折り合いをつけながら物事進める力で、感情型の人にも、もちろんその力は備わっています。
腹が立った。・・・でも顔に出したら相手に拒否されるから、ご機嫌を取るか、いなくなるかにしよう。
そうするベースに怒りを表現しては「いけない」気持ちや、「怖さ」があるかもしれません。
怒りは、人格否定や、相手や自分を木っ端みじんにする力ではありません。
あくまで「私の境界線のご案内」です。
部屋に勝手に入ってこられたら「入るときはノックしてください」と言いますよね。
そして、自分の権利持つことと自分の責任を取ることに集中していいんです。
自分がもっているあたたかな愛らしさに加えて、自分の能力や才能を発揮するために感情を深く感じ、考えることをプラスすると、
さらに魅力的で、自分の力で自分をOKにしてくパワーが発揮されていきます。
依存的でない、自立した大人としてお互いを想い合うことは、
個々を尊重しながらも、共感し合い、深い根っこの部分ではつながっている、そんな感覚なのではないかと思います。
『他者の喜びのために自分を犠牲にするよりも、自分の能力や思考力を再評価することで、自分の人生を主役として生きるパワーの回復を。』
6つの適応型タイプ
※これは人格適応論による6つの適応型です。人格適応論はポール・ウェア、テイビ・ケラーによって開発され、ヴァン・ジョインズによって発展した理論です。ここでは、専門用語を使わずわかりやすく表現しています。参考文献「交流分析による人格適応論」(誠信書房2007)
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