感動は受け取る側も素晴らしい

みなさま、こんにちは。
最近感動したなぁってことはありますか？

私は、先日カウンセリングの研修会に出たのですが、そこでとても感動したことがありました。

ちなみに、カウンセラーも研鑽が欠かせません。

他の仕事でもそうだと思いますが、やはり専門職として研修、セミナー、あとは資格維持のために義務としてポイント制で研鑽が課せられているものもあります。

カウンセラーになるのも、カウンセラーとして成長していくのも、時間もお金もかかります。

それがまた楽しいんですけどね。

話を戻しまして、その研修会で、私が、最初にカウンセリングを教えてもらった先生がデモカウンセリングをしました。

受講生の中から希望者を募ってその人をクライエントととし、先生がカウンセリングを公開でします。

その後受講生で見立てをしたり、意見交換をするわけですが。

その先生のカウンセリングが素晴らしくて！

包容力やら、着眼点やら、共感の仕方やら、もろもろのやり方やら…

地味に細部まで心が行き届いている感じ、それがまたすごくて！

私は本当に感動しましたー。

デモカウンセリングは１０分程度なのですが、１０分でここまで深まるのか…と舌を巻くばかり。

それでですね、ここからが本題なんですが。

私が最初にカウンセリングを学び始めた時も、その先生のデモカウンセリングを見たことがあるのですが、その時は正直そこまですごいとも思わなかったんですよ。

え？先生が急成長したってこと？

では、もちろんなくて、

「私が」以前より成長したんです。

以前見た時は未熟すぎて先生のすごさがわからなかったわけです。

何となくうまく話聴いてるな、くらいに思ってました…。

しかし、私もたくさん学び、腕を磨き、その頃よりは成長しました。

そして今、先生のデモカウンセリングを見ると、
なぜそのように応答するのかの理由がわかり、その意図やその奥のマインドやらを感じ取れるので、そのすごさがわかり、その深さと力量に心から感動したわけです。

みなさんもそんな経験ありませんか？

何か自分の専門に関わることで感動したのであれば、そのすごさがわかるということは、あなたにも「力」があるという事ですよね。

直接的に仕事や技能、能力に関わることでなくても、
例えばいい映画に感動した、ということでもそうです。

誰かを愛する大切さだったり、誰かを失くした悲しみだったり、そんなことに感動したとしたら。

愛というものがいかに大切なものであるかとか、
人間のはかなさの中にも美しさがあることとか、
心と心のつながりの大切さとか、
そういったものを大切にしていて、共鳴できる感性の豊かさがあるということです。

スポーツで成果を出す人見て、すごい！と感動することもあります。

どこまでも成長したいと思う人間の自己実現の力に感動するかもしれませんし、
それまでにその人がいかに人生をかけてきたかということに思いをはせたり、
費やした時間や努力を想像して感動するかもしれません。

感動ってただの物事に対する反応ではなくて、そこに「価値」を見出すことができて初めて感動になるんですよね。

だから、「わぁ、すごい！」って思える人もすごいのです。

自分なりの価値を見つけること、そこにあるストーリーを自分なりに感じて推察すること、プラスの意味づけができるから感動するのです。

空を見て、

この空は今しか見られないキレイな空だ。
空を見ていると自分が悩んでいることが小さく思える。
あの人も今私と同じ空を見ているのかな。

と心を動かされることもあります。

そこに価値や意味を感じられる力があるからですよね。

全員が同じものに感動するわけではないので、意味のつけ方や、物事の受け取り方にはその人独自のものです。

感動が生まれるプロセスには感情移入することや、発見があることが多いですから、そこにきっと自分が大切にしているポイントがあるんですね。

（よく、わくわくする気持ちを大切にして生きよう！と言われますが、ここにも心が動くわくわくのヒントがありそうです。）

ちなみに、
「感動」と「感情」の関係を単純化して喜怒哀楽というカテゴリーで見てみると。

感動には複数のポジティブな感情が含まれています。

だから感動した時にそれをうまく言葉にできなかったり、逆にたくさん言葉を尽くさないと伝えきれないように感じたりするのかもしれませんね。

人は純粋に感動している時ってポジティブな感情を感じているという事です。

恐れや怒りという感情を感じながら感動するということはないでしょう。
（神聖なものに対する畏怖の念はあったとしても）

自分でない誰かの悲しいストーリーに感動することはあるけれど、
自分の心に悲しみが広がるというより、
その中からの人が立ち上がる姿や、離れてしまった人との絆を感じることなど、なにかしらのポジティブな意味付けに感動するのだと思います。

私たちが感動するときって、相手や物事がすごいのはもちろんなのですが、受け取り手の自分もすごいってことです。

価値を感じられる自分、相手や物事の価値を見出せる自分、感動を創造できる自分、そんな自分もまた十分素晴らしい存在。

そして「これには価値がある」と意味付けしているのは、自分なのですから、自分次第でこの世は感動でいっぱいになりますね。