
人は生まれると様々なものを身につけて外の世界に適応していきますが、その適応の仕方には【6つのタイプ】があります。そのタイプを1つずつ紹介してきます。
タイプごとに生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒントを載せています。
自分や他者のことを知ることで、心に寄り添える場面が増えますように。
適応のタイプ「行動型」の特徴とは
カリスマ性があって人を惹きつける人気者
如才なく人当たりがいい
エネルギーが高く外向的
豪快で交渉する力が強い
欲しいものは手に入れる
新しい波を作る、法律家、政治家、実業家タイプ
人を動かすのがうまい
面白そうと思ったら行動が早い
刺激的なもの、ドラマティックなものが好き
派手で印象的な装飾、服装を好む

他人から見た印象
「華やかできらきらしていて、話に思わず引き込まれる感じ」
「普通なら大変そうなことでもやってのけるパワーがすごい」
「いつの間にかそのエネルギーに巻き込まれて振り回されている」
「急に冷たくなることがある」
人との関わり方
・面白いことには参加するがつまらないとなるとすぐ興味を失う
・要領がよく会話をスルリとかわすのがうまい
・色んな人と知り合いで人脈が広い
・人を自分のペースに巻き込むのがうまい
・耳当たりのいい言葉で人を喜ばせることができる
・何か得があると自分から人に近づく
行動型の人が生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒント
人を動かすのが得意な私。でも、本当は…
行動型の人は、エネルギッシュで魅力的。人を惹きつける不思議なカリスマ性を持っています。
新しいことを始めるとき、自然と周りの人を巻き込みながら前へと進んでいく、そんなパワーがある人です。
このタイプの人にとって、とても大切なのが「自分が優位にいること」。
人より一歩先を行くこと、周りを引っ張るポジションにいることで安心感を得られるのです。
誰かに従うより、自分がイニシアティブを取っているほうが、ずっと心地よい。
行動型の人は、人脈も広く、声をかければ誰かが応えてくれる環境があることも少なくありません。
話し上手で、人を自然と自分のペースに巻き込むことも得意です。
ときには、相手の望む言葉を届けて安心させたり、求めているものをさりげなく与えたり、そうして、周囲からも「頼れる人」と思われていることでしょう。
けれど、ふとした瞬間に、不安が顔を出すことがあります。
「もしかしたら、自分から人が離れていってしまうんじゃないか」
「今はうまくいってるけど、いつか誰にも必要とされなくなるかもしれない」
そんな心の声が聞こえてきても、それを感じたくなくて、気づかないふりをしてしまうのです。
「不安なんて感じてない」そう言い聞かせて、平気な顔をしてしまう――そんなこと、ありませんか?
見捨てられないために、私は先手を打ち続けてきた
「自分から人が離れていくかもしれない」
そんな不安の根っこには、もっとずっと昔、まだ小さかった頃の、親との関係が関係しています。
行動型の人の親(養育者)は、子どもの欲求を丁寧に汲み取るというよりも、「自分がどうしたいか」を優先して先んじて与える傾向がありました。
子どもが「してほしい」と願っても、それが親の都合で叶わないことが何度もあった。
あるいは、まるで忘れられてしまったかのように感じた経験があったのかもしれません。
すると、子どもはこう思うようになります。
『自分に必要でほしいものが与えられない、自分は見捨てられたんだ』
『裏切られた、愛情は見せかけだったんだ…。』

この「見捨てられた」という感覚は、小さな子どもにとっては、生きるか死ぬかのような恐怖です。
だから、子どもは決意します。
「もう、こんな思いは二度としたくない」
「この世界で生きていくには、自分が優位に立たなきゃ」
「そうすれば、誰にも裏切られずにすむから」
そして、大人になってからは、欲しいものがあってもストレートに言うより、相手に出してもらえるように操作的に動いたり、
ときには「自分がいないと成り立たない」ポジションに身を置くことで、人を惹きつけ、知恵を絞って人より先回りするようにしました。
それは、誰にも見捨てられないように。
もう一度あの、深く傷ついた思いを味わわないように。
そんなふうに、行動型の人は「自分を守る術」として、その適応スタイルを身につけてきたのです。
小さな頃にしたその決断が、あなたをここまで支えてくれました。
そして、今もなお、そのやり方で必死に「つながり」を保とうとしているのです。
感じることを避けて、動き続けてきた
行動型の人にとって、「動くこと」は生きるための戦略でした。
それは、感じることを避けるための方法でもあります。
見捨てられた時に感じた「さみしさ」や「こわさ」に、もう一度向き合うなんて、つらすぎる。
あの感情を思い出すくらいなら、動いてなにかしていた方がずっとラク。
だから、心が静かになる前に次へ次へと動きます。
面白そうなこと、刺激的なことにはすぐに反応して、感じるより先に行動へ。
飽きやすくても構わない。次がある。次のワクワクが、また自分を満たしてくれる。
でも、どんなに次に進んでも、本当にほしいものは手に入らない。
なぜなら、ほんとうに求めているのは、「人との絆」だからです。
人と深くつながりたい。信頼しあいたい。
それがわかっているのに、信頼を築こうとすれば、今度は「裏切られるかもしれない」「見捨てられるかもしれない」と、また怖くなる。
自由を失うかもしれない、支配されるかもしれない。
だから、いつの間にか「絆」を遠ざける生き方を選んでしまう。
行動型の人が動き続ける背景には、「深く感じることの怖さ」があるのです。
動き続けることで、自分のかなしみや弱さを感じずに済む。
それが、これまでの「心を守る方法」だったのです。
自分を演じながら、ほんとうの自分を置き去りにしてきた
行動型という適応のスタイルは、子どもの頃に編み出した、生きるための知恵でした。
でもほんとうは、そんな戦略なんて使わずに、「ただの自分」を見てもらって、受け入れてもらって、必要なものを与えてほしかった。
ありのままの私を、まっすぐに愛してほしかった。
それが叶わなかったとき、深いかなしみと「裏切られた」という痛みが心に刻まれました。
そのかなしみが深ければ深いほど、ときに
「あなたが私を愛してくれないなら、私も愛されないようにふるまってやる」
そんな、届かない「復讐」のような言動を選んでしまうことがあります。
「あなたが受け入れてくれないなら、私も自分を受け入れない」
そんなふうに、自分を傷つける行動を取ることで、相手にあてつけるような、無言のメッセージを送ることも。
けれど、そのやり方は、本当は一番望んでいない「孤独」を引き寄せてしまいます。
仮面をかぶっている限り、誰にも本当の自分が届かず、誰かがそばにいても、心はひとりぼっちのまま。
届かない復讐は、自分を救ってはくれないのです。
むしろ、自分自身を傷つけてしまう結果になることもある。
行動型の人が人を惹きつける力を持っているのは、そのエネルギーの根底に「ほんとうのつながりを求めている心」があるから。
だからこそ、自分を偽るのではなく、本当の自分で人と関わることを、あきらめないでほしいのです。
「弱さ」を抱きしめる強さを、あなたはもう持っている
本当は、ただそのままの自分を、愛してほしかったんですよね。
誰かを必要としていたあの頃、見捨てられる不安を抱えながらも、なんとか生き抜いてきたあなた。
ほんとうは、人と深くつながりたかった。
けれど、もし近づきすぎたら、またあの痛みを味わうかもしれない。
だからもう、「誰かを必要とする自分」を見せないことにした。
代わりに、欲しいものは別の手段で手に入れる方法を身につけた。
知恵を使い、人の先を読み、有利に立つことで、「もう二度と見捨てられないように」と自分を守ってきた。
それは、幼い頃に決意した「サバイバル」の方法でした。
けれどもし今、「人と本当に心を通わせたい」と思うなら、そのままの自分で、関わっていく必要があります。
それは怖いことです。本当の感情を感じることには、勇気が要る。
ずっと強くあろうとしてきたあなたにとって、「弱さ」を認めることは、とても苦しいかもしれません。
でも、人には誰でも弱さがあります。あなたにも、私にも、誰にでも。
それは「自然」なことなんです。
だからこそ、人は人に寄り添うことができる。
頼り合い、支え合い、あたたかい関係をつくることができる。
今まで手に入らなかった愛やつながりに対するかなしみを、じっくり感じられたとき、あなたはきっと気づきます。
「自分には、それを受け止める力があるんだ」と。
そして、自分がほんとうに求めていたものが何だったのか、それがようやく、くっきりと見えてくるのです。
どれだけものを手に入れても、どれだけ人を惹きつけても、それでは満たされないと、心はずっと知っていたから。
今までは、「人に見捨てられないように」頑張ってきたけれど、もしかしたら、自分がいちばん、自分を見捨ててしまっていたのかもしれません。
でも、大人になった今、世界はもう、あの頃のように「独りぼっちの場所」ではありません。
誰かに頼っていい。自分の欲求をまっすぐ伝えても、大丈夫。
あなたが自分に正直に、リアルなままで人と関わっていくとき、そこには、「絆」が生まれます。
そしてそれは、あなたがずっと求めてきた「ほんものの安心感」へとつながっていきます。
あなたのエネルギーと情熱は、まっすぐでとても魅力的。
そして、弱さを抱きしめたあなたは、これからもっと多くの人に、深く愛される人になっていくでしょう。
本当の満たし方を、これから経験していこう
仮面をかぶって演じなくてもいい。
知恵を使って周りを動かさなくてもいい。
誰かを疑って距離を取らなくてもいい。
あなたが自分の気持ちに素直になることで、人との間に生まれる絆は、もっと深く、あたたかいものになります。
そして、まっすぐなエネルギーと、弱さを受け入れた強さを併せ持つあなたは、ますます人を惹きつけ、「一緒にいたい」と思われる存在になっていくでしょう。
無理に戦わなくても、ごまかさなくても、本当のあなたでつながっていく世界は、思っているより、やさしくて豊かなものかもしれません。

あなたの幸せを心から応援しています。
6つの適応型タイプ
※これは人格適応論による6つの適応型です。人格適応論はポール・ウェア、テイビ・ケラーによって開発され、ヴァン・ジョインズによって発展した理論です。ここでは、専門用語を使わずわかりやすく表現しています。参考文献「交流分析による人格適応論」(誠信書房2007)
🌿【メルマガ】 こんな方におすすめです>ちゃんとしなきゃ、頑張らなきゃ、自己否定、他人軸、アダルトチルドレン、などでお悩みの方。メールアドレスを登録すると、すぐに1通目が届きます。
がんばりすぎずに私らしく生きられるヒントがギュッとつまってます
【メルマガ】もう無理しない・がんばりすぎない。7日間で「私」を整える心のレッスン