
人は生まれると様々なものを身につけて外の世界に適応していきますが、その適応の仕方には【6つのタイプ】があります。そのタイプを1つずつ紹介してきます。
タイプごとに生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒントを載せています。
自分や他者のことを知ることで、心に寄り添える場面が増えますように。
適応のタイプ「想像型」の特徴とは
物静かで思慮深い、洞察力に優れている
想像力が豊かで、創造的な思考をする
芸術家、発明家タイプ
人生の本質や、哲学的なことを深く考えるのが好き
1つのことに集中できる
とても親切で、一緒にいる人は安心感がある
穏やかで協調性があり温かい
何事も丁寧に進める
何事もじっくり考える
無口で一人が好き、ひっそりと目立たないようにしている
他人から見た印象
「繊細でやさしい」
「人の気持ちを大切にしてくれるので、気がラク」
「あまり自己主張しないので、何を考えているかもっと知りたい」
「意外とマイペースでちょっと変わってるところもあるかも」
人との関わり方
・一人でいると心が平和で落ち着く
・誰かと接触するときは、自分から話しかけるより、誰かに話しかけてほしいと思っている
・一対一での深いかかわりを望んでいて、心を通わせたいと思っている
・中身のない雑談が苦手
・困ったことが起きると、頭が真っ白になったり固まってしまったりする
・自分の本当の気持ちを人に知られないようにしている

想像型の人が生きづらさを感じた時によりよく生きるためのヒント
自分の欲求は人の迷惑になる――そう思って生きてきたあなたへ
想像型の人は、とてもやさしく穏やかで、人に対して気を配れる人です。
自分のことよりも、まず他人のことを優先し、「迷惑をかけないように」と自分をすっと後ろに置いてしまうことがあります。
何か対立や緊張が生まれそうな場面では、自分の気配を消すように、じっとやり過ごす、そんなタイプです。
「人に迷惑をかけないように」
「できるだけ手を煩わせないように」
想像型の人にとってそれは、ただの気遣いではなく、心の奥深くに根づいた「生き方のルール」。
そのルーツは、まだ幼かった頃の親との関係にあります。
たとえば、親が、どこか疲れていたり、いっぱいいっぱいに見えたり。
「これ以上、手をかけさせたらダメだ」
そんなふうに感じとって、自分の欲求をグッと飲み込むことを覚えたのです。
“私は「あまり泣かない、手のかからない良い子」でいるよ。
だから、心が落ち着いたときには自分を抱きしめて大好きって言ってね。”

そうやって、「手のかからないいい子」でいることを自分に課しながら、本当の望みを空想の世界に託し、誰にも迷惑をかけずに静かに満たそうとしました。
それが、想像型の人がこの世界で身につけた「生き方の工夫」だったのです。
・他人に優しく
・自分の欲求は抑えて
・望みは空想の中で叶える
こうして、静かな気配で生きるということをしながら、誰にも迷惑をかけずに生きてきました。
「近づきたいけど、迷惑をかけたくない」心のジレンマ
けれどもこれは、いつもうまくいく万能のパターンではありません。
小さな子どもの頃の愛情戦略ではありましたが、大人になってからはうまくいかなくなることもあります。
想像型の人の、相手がネガティブになっていないか気持ちを想像して、自分のことよりも相手に気を配るふるまいは、周りの人からはやさしく映り、人をほっとさせる魅力にもなっています。
けれども、本人はそこにジレンマを抱えています。
本当は人とあたたかいつながりを感じたい。
想像型の人も、心のどこかで「誰かと近づきたい」「一緒にいてほしい」と願っています。
でも実際近づいていくと「迷惑かもしれない」「嫌がっているかもしれない」という不安が胸をよぎって、思わず一歩引いてしまう。
「自分が欲しいと思うことを言ったら、わがままに思われるかもしれない」
「自分のために相手の時間を使わせたら申し訳ない」
そう思うと、自分の欲求や気持ちを表に出すのにストップがかかってしまいます。
けれども、一歩ひいて距離をとると、それはそれで不安になります。
ふとした瞬間に自分の存在が消えているような、どこか「自分がいない」感じになるんですよね。
「本当に忘れられてしまったらどうしよう」
「どうせ自分なんて、いなくても気づかれない存在なのかも」
そんなふうに、心の奥で静かに悲しみが広がっていくことがあるのです。
近づくのもためらわれる、かといって遠ざかって完全に忘れ去られるのもかなしい。
近すぎず、遠すぎず。
相手の手前で止まるような、よそよそしさをまとうような、そんな関係に落ち着いてしまう。
想像型の人のやさしさの裏に、実は「深い葛藤」が隠れていること。
それを自分自身が気づいてあげることは、自分を理解するうえでとても大切な一歩です。
「こうしたい」が言えないまま、大人になったあなたへ
もし、何かがうまくいかなくなって立ち止まってしまったとき。
想像型の人が、見直してみたいのは「自分の欲求を感じないようにしていないか?」という視点です。
想像型の人は、自分の欲求を満たすことに、どこかしら罪悪感を持っています。
「自分が楽しむなんていけないこと」
「私さえ我慢すればうまくいく」
そうやって、自分の気持ちを押し込めて、周りのために頑張ってきました。
けれども、どこかで「なんで私ばっかり…」と感じていませんか?
自分の人生は「我慢」と「遠慮」の上に成り立っているように感じきたかもしれません。
それでも、「そんなふうに思っちゃいけない」と、自分の中の不満や怒りにもふたをしてきた。
でも、あなたの欲求はいけないものなのでしょうか?
「好きなことをして、思いっきり生きていることを楽しみたい!」
それは決してわがままではなく、魂の叫びです。
人は「自分の本当の願い」を諦めると、生きる力を失ってしまいます。
想像型の人は、その叫びをずっと心の奥に抱えながらも、声に出さずに、自分の中にある「世界」を育ててきました。
想像の力、感受性、静かに燃える探求心――それは、他の誰にも真似できない、あなただけの財産です。
その内なる世界は、あなたの心を支え、人生を豊かにしてくれるもの。
けれど、それを外に出して初めて「体験」になり、「関係」になり、「人生」になっていきます。
たとえば、自分の中で温めてきた考えや想いを、少しでも行動に移してみる。
誰かに話してみる。作品にしてみる。挑戦してみる。
そんな一歩が、あなた自身の存在感をぐっと立ち上げてくれるのです。
そして、不思議なことに、自分の人生を大切にしはじめると、まわりの人も元気になります。
あなたが楽しそうにしているだけで、「なんだか見ているだけで嬉しくなるなあ」と言ってもらえるかもしれません。
誰かのために我慢して生きるのではなく、自分の心に従って生きることが、めぐりめぐって人を幸せにする。
そういう生き方も、あるのです。
あなたの優しさは、なくならない
「でも、自分のしたいことをやったら、誰かに迷惑なんじゃないか…」
「自分の欲求を優先したら、優しくない人になってしまう気がする…」
そんなふうに不安になることがあるかもしれません。
でも、忘れないでほしいんです。
あなたの優しさは、なくなりません。
むしろ、自分を大切にできる人は、他人にもやさしくできます。
自分の想いを行動にうつせる人は、人の願いにも寄り添えます。
自分の感情に耳を澄ませて、「私はどうしたいんだろう?」と問いかけてみる。
そして、小さな一歩でいいから動いてみる。
そうやって、空想の世界から現実へ、あなたの願いがにじみ出ていくとき、あなた自身の命の輝きが、そっとまわりを照らしていきます。
「自分の欲求に目を向けること、感情を感じること、考えるだけで終わらせず、行動してみること。」
その積み重ねが、あなたの人生に確かな手応えと喜びをもたらしてくれるはずです。

あなたの幸せを心から応援しています。
【6つの適応型タイプについて】
これは人格適応論による6つの適応型です。人格適応論はポール・ウェア、テイビ・ケラーによって開発され、ヴァン・ジョインズによって発展した理論です。ここでは、専門用語を使わずわかりやすく表現しています。参考文献「交流分析による人格適応論」(誠信書房2007)
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