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不安な日々の中でやさしくできる、安心を受け取る4つの方法

不安で妄想がふくらんでしまい、つらい

かおり
こんにちは、心理カウンセラーの柘植つげかおりです。

「不安でいっぱいで、悪いことばかり考えてしまい、毎日が苦しい。」

これからどうなっていくのか、先の見通しが立たないと不安になりますよね。

特に今は、新型コロナウイルスによる影響も大きく、家族や仕事、生活様式、今後の生き方にまで変化が及び、気持ちが沈むような想像につながるものがたくさんあります。

「どうなってしまうんだろう」という思いが加速しだすと、雪だるま方式に苦しい妄想が膨らんでいくこともあるでしょう。

「このままだとどんどん悪い方向へ行ってしまうにちがいない。

自分の周りからは誰もいなくなってしまうかも。

仕事もうまくいかなくなって、生活に困って…。

もうひっそりと死ぬしかない…。」

不安から妄想が始まると、頭の中で膨らんで最悪の事態まで想像が進んでしまうこともあります。

そういう時は考えたくないと思っても、止める事ができなくなってしまうんですよね。

不安をどうにかしたい、大丈夫だという保証がほしい、という気持ちから、関連するニュースやネットの情報を見ることもあるでしょう。

でも、かえって不安をあおるようものが目に入ってきて、本当にひどいことになるかもと、ますます怖くなってしまうかもしれません。

どう考えても「自分は大丈夫だ」と思えない。

他の人とは違って、自分には最悪な事態が起こるような気がするんですよね。

不安には役割がある

あまりにも不安が強いと、人と違うのかな、自分はおかしいのかなと心配になるかもしれませんね。

不安はいやな気持ちですが、私たちのこのいやな感覚にも意味があります。

不安にも役割があって、

これから何か危険なこと、未知なこと、不慣れなことが起こるかもしれないから、ちゃんと備えようね、

とお知らせしているんです。

歩行者用の信号って青から赤に変わるときに点滅しますよね。

そのお知らせがあるから、早く渡ろうとしたり渡るのをやめたりできるのであって、

渡っている途中で突然赤になったら危険ですよね。

不安も未来に良くないことが起こるかもしれないというお知らせで、この先をより安全に過ごすためのものなんです。

 

でも、不安を感じても、実際に行動で対処できるものばかりではありません。

自分ではどうやってもコントロールできないこともあります。

例えば、

具合が悪くて病院に行ったら、
「これは精密な検査をしたほうがいい」と深刻そうに医師に言われて検査をした、
結果は来週まで待つように言われた、

なんていう場合はどうでしょうか。

どうなるんだろう…と不安になっても、結果は自分ではどうしようもありません。

「ま、大丈夫でしょ!検査のことは忘れて、今日も一日楽しもう!」と思う人もいるでしょう。

でも、多くの人は「自分は大丈夫だろうか…」と不安になって、落ち着かなくなると思います。

当てはまる症状を調べて病名を推定したり、どんな治療をするのか、医療費がどれくらいかかるのか、手術は?完治の確率は?と調べて、シミュレーションするかもしれません。

最悪の場合あと家族と過ごせるのは数か月かも…とつらい未来を想像して涙するかもしれません。

この時、とても不安で怖いかもしれませんが、

これは本当に結果が良くなかった時のショックを軽減するためでもあります。

不安を感じることで、受けるダメージを想定できますし、結果を受け止める覚悟も出てきます。

不安は、自分で事態をコントロールできない時でも、想像することで事前の備えをうながすんですね。

 

ポジティブな考えで打ち消せない

けれども、このイメージが膨らみすぎて、暴走してしまうことがあります。

想像のすごいところは一瞬で飛躍できるところ、そして妄想になっていきます。

自分で考えだしたことなんですが、絶対にそうなるに違いない、という確信がなぜかあるんですよ。

というのも、私自身、そういう経験がありまして。

そういう妄想に取りつかれたとき、

頭の中で自ら作り出した不幸コメントが、右から左に高速でわーっとエンドレスに流れていく感じでした。ニコ動風にコメントが流れる感じといいますか。

もう圧倒されてしまって何も行動できなくなりましたし、勝手に涙がぼたぼた流れて止まらなかったですし。

頭はぼんやりして働かないのに、このまま不幸になっていくのだけはしっかりわかるんです。

でも、自分は変なんだと思うと、とても人には話せなかったなぁ。苦しかったなぁ。

 

そういう時って、もっとポジティブにとらえて考えなくちゃ、なんて思うんですよ。

でも全然しっくりこないんですよね。

そんな理想的な未来なんて嘘くさい、自分には来ない感じがしてしまって。

なんだか逃げ道がない感じですよね。

 

ところで、そういう理想的な未来の現実感のなさ、というものがどこから来ているかというと、

「自分で自分のことをどう思っているか」

というところから来ているんですね。

 

例えば「自分はスミレの種だ」と思っているとします。あ、ちょっとファンタジックな例えです。

そうするとその種が将来を想像すると、自分がスミレの花を咲かせているところを思い浮かべる。

でもこの想像には、実際は何の種であるか、ということは関係がないんです。

本人がスミレの種と思っているからスミレの花を想像するのであって、もしかしたら本当はバラの種かもしれないんですね。

 

同じように自分のことを状況はどうあれ「なんとかできる人」と思っていれば、何とかなっている未来を想像します。

まったく、マイナスな未来を考えないわけではないでしょう。

でももしそうなっても対処できると思っているので、必要以上に固執しません。

 

一方自分のことを「なんともできない人」と思っていれば、なんともならない未来を想像します。

自分のことを、

困難を乗り越える力がないんじゃないか

他の人より劣っているんじゃないか

幸せになるような人間ではないんじゃないか

そんな風に思っていれば、とても「なんとかなる」とは思えないですよね。

 

あなたにとっての明るい未来も、苦しい未来も、そこそこの未来も、全部想像なんです。

その想像の中からどういう未来が現実的かと思うのは、自分をどうとらえているかによるんですね。

 

良く知っている人は「セルフイメージってやつですね」とピンとくると思います。

自分自身をどう思っているか、という自己概念のことです。

自分が自分をどう思っているかで、それに合わせて想定したり、行動したりするんですね。

 

自分が変わらないとだめ?

でもそんな風に言われると、

不安をなくすためには自分のセルフイメージを変えなければいけないのかな、

そもそもセルフイメージを変えるには、まず自分自身が変わらないとイメージも変わらないんじゃないのかな、

なんて思うかもしれません。

なんだか道のりが遠くてしんどくなってしまいますよね。

 

不安でいっぱいで、妄想に悩まされて、メンタルがしんどくて仕方がない方って、今まで散々自分を否定してきたと思うんですよ。

こんなことばかり考えている自分はおかしいんだとか、もっと頑張らなくちゃダメなのにとか、自分が情けなくて仕方無かったりとか。

「変わらなきゃ」って、気持ちが元気な時には前向きにとらえることができますが、気持ちが下向きの時には、否定的に聞こえたりしますよね。

こんなんじゃダメだよって言われてるみたいで。

不安でいっぱいだと、変えよう、変わろうと、色々なことにダメ出ししてきたと思います。

もうこれ以上自分のことを否定しなくていいんです。

それがあなたの力を奪ってしまっているから。

あなたが今不安になっているのも、罰を受けなきゃいけない存在だからではないんですよ。

不安で妄想してしまって、動けなくなっている、そんな時は、ただただそのままで、安心を受け取っていいんです。

長い人生の中で、「今は」そういう時、なんですね。

つらい時は、誰かに相談したり、カウンセリングを利用するなど、誰かの助けをかりてほしいなと思いますが、

まず、日々の中で安心を受け取る方法を、お伝えしていきますね。

 

安心を受け取る方法

不安でいっぱいの時は、妄想であったり、自己否定の言葉だったり、どうすべきかということで、頭の中でいっぱいになっていると思います。

これってすごく思考に偏っている状態ですよね。

なので、思考で使っているエネルギーを行動する方へ振り分けます。

 

具体的には

○1○
無心になれる・集中できる・好きなことをする

・アイロンをかける

・掃除をする

・ピアノを弾く など

集中してなにかに取り組むことで、いっぱいだった頭の中に余白ができ、落ち着いてきます。

 

○2○
自分の五感が心地よい事をする

・きれいな写真、かわいい動物の動画を見る

・好きな音楽、波の音など心地よい音源を聴く

・手触りのいい毛布で体を包む、いい香りのアロマをたく、あたたかい美味しい飲み物を飲む など

感覚の喜び、心地のよさは安心感にもつながっていきます。

 

○3○
思いを吐き出す

誰かに自分のしんどさを話せない時、その力が出ない時は、思いを紙に書き出すことで、いっぱいになっている自分の思いを外に出すことができます。

 

○4○
カレンダーに”○(まる)”をつけていく

「自分は大丈夫だ」という感覚を取り戻すために、カレンダーに丸をつけていくのもおすすめです。

例えば今日の午前中、不安が現実にならず無事過ごせたなら○、午後も無事に過ごせたなら○、

何日か経つと、○がたくさんついて、あぁ、自分は無事に過ごせてきているということが実感できると思います。

この方法は実際自分でもやってみて、これだけの日々を過ごせてきている自分は大丈夫かもしれないと、安心感を得られました。

 

どの方法でも、自分で自分の安心感を作っているということを感じながらやってみるのをおすすめします。

お部屋の掃除している間は妄想しなかった、アロマの香りでリラックスできた…それは、あなたが安心感を作ったんです。

行動は思考と違って「実感」が伴います。

頭で「自分は大丈夫」と唱えても信じられないかもしれませんが、安心を作る行動は心地よい感覚を伴った実感があります。

この実感が積み重なると、自分はこれからも大丈夫という思いも積み重なっていくと思います。

最後に

いくつか具体的な行動をあげましたが、特別なことは書いていないので、本当にこれで不安がなくなるのか、半信半疑かもしれません。

不安はゼロにはならないんです。

不安はこれからを安全に過ごすために人に備わっている必要なものなので、なくなることはないんですね。

ここにとりあげた行動は、あくまで自分の安心感を作っていくためのもの。

心の中に安心が広がっていけば、不安とのバランスがとれて、自然な自分の行動や思いが戻ってくると思います。

 

自分が心地いいと思うことを少しずつやってみる。

こういうやり方はもどかしく感じるかもしれません。

もっとすべきことがあるんじゃないかな、こんなことしかできないなんて、と人によっては情けなく感じる方もいるかもしれませんね。

そんな方は、

ただキレイな映像を見ること、

ただキレイな音を聴くこと、

今できることをやっている自分を許してあげてほしいと思います。

不安を一気に解決する行動でなくていい、不安もあなたの一部でそれを打ち負かそうとしなくていい、

そうやって得た安心感はあなたがつくったものです。

 

ここに書いたことが全てではありませんし、ここには今つらい渦中にいる方が、なるべく小さいパワーで一人で出来る事をあげました。

少しずつ、自分には幸せが似合うと感じられるようになるように願っています。

かおり
それでは、あなたの毎日が幸せでありますように。

1対1で話せる安心感

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