頑張りすぎて苦しいあなたへ

頑張りすぎて苦しい人

かおり

こんにちは、心理カウンセラーの柘植つげかおりです。

「ついつい頑張りすぎてしまって苦しくなる」

「このまま頑張り続けていくのかと思うとしんどくなる」

そんな風に感じたことはありますか。

仕事を頼まれると自分が忙しくても引き受けてしまったり、

仕事も家事もちゃんとやらないと気が済まなかったり、

いつも間違いのないように振る舞わないといけないと気をはりつめていたり、

無理が続くと、疲れ果ててしまいますよね。

適度に頑張れている時は調子がいいんです。

目標があって、向上心もあって、ちょっと無理してるくらいが気持ちいい。

頑張りすぎてしまう人は、まじめで責任感が強く、完璧主義。

自立心が強くて、逃げてはいけないって思っている人も多いので、周りから頼りにされたり、信頼されます。

自分でも他人からの評価は自覚しているのではないでしょうか。

でも、それが絶対的な確信にはならなくて、自分の中でもゆらいでしまうので、安心はできないんですよね。

それに、他人にどう思われるか気にしていることや、人と比較していること、そんな自分の気持ちになんとなく気づいていて、

頑張ら「ねばならない」という思いが重くてしんどく感じるのではないでしょうか。

頑張らなくてもいいと言われると苦しくなる

世の中頑張りすぎてしまう人は結構いて、

そんな方に向けて「頑張らなくてもいいよ」というメッセージを見かけることもありますよね。

私もそうだよね、と思います。

と言いながら実は私も頑張りすぎてしまうタイプでして、

こういったメッセージを直接言われたことがあるのですが、その時ものすごく衝撃だったんですよ。

「え、私って頑張りすぎてるの？」（そもそも自覚がなかった。）

「でも頑張らなかったらどうしたらいいの？」

「今まで頑張ってたのは間違いだったってこと？」

と、混乱したし、今までの自分を否定されたように感じて正直傷ついたんですね。

考えてみると、困難や解決したいことに当たった時にどうするかというと、「頑張る」ことしか出来なくて、それ以外の方法を知らなかったんですよ。

だから、頑張るなと言われると、大げさでなく、もうどうやって生きていけばいいかわからなくなったんです。

自然に頑張ってしまう

頑張ってしまうのって、昨日今日の話でなくて、多くの人は子どもの頃からそうだったと思います。

例えば、親との関係、学校でなど、様々な場面で達成を求められたり、責任を求められたり、

頑張ることで愛情をもらい認めてもらう、そういう経験が印象に残っている人も多いのではないでしょうか。

そんな中で、

自分の価値＝いかに頑張れるか

とか、

頑張る人＝素晴らしい

頑張れない人＝ダメな人

とか、

頑張ることと自分の価値が強く結びついていったかもしれませんね。

そういう価値観の中で過ごしてきたから、頑張ることがごく自然で、心と体に染みついているんですね。

こうして言葉にしてみると、いっぱい頑張ってきて、いじらしくて…、

ちょっと切ない感じがしています。

今になって思うと、自分の価値と頑張れるかどうかは、全然関係のないことなんだけどなぁ…。

頑張れることは才能

でも、例えば親から「頑張りなさい」と言われても頑張れない人もいるし、

中には「甘える」というやり方をする人もいるし、「反抗する」というやり方をする人もいる。

なので、頑張れるって１つの才能だと思うんですよ。

え？頑張ることなんて誰でもできるんじゃないか？とそう思われるかもしれませんね。

確かに頑張ることは誰にもできる事です。

特に自分の好きなことであれば誰だって頑張れるでしょう。

でも、頑張りすぎてしまう人は、好きじゃない事まで頑張れる人です。

例えば、好きじゃない勉強とか、好きじゃない仕事、好きじゃない人との付き合い、とかですね、

自分は好きじゃないことでも、

人に期待されている、認められたい、

と思うと、頑張れてしまうんですね。

この頑張れる才能って、使い方によって、すごく自分を消耗させてしまうんです。

自分が好きでないことを頑張るだけでもとても疲れる事なのに、

どこからが頑張ったことになるか、その基準はあいまいです。

毎日残業している、と言えば頑張ってる、月１回だと頑張ってるとは言えない、とか

夕飯でロールキャベツなら頑張ってる、カレーなら頑張ってない、とか

それってあくまで個人の感覚ですよね。

そして頑張りすぎる人は、自分が出来てしまうのでその感覚による基準が高いんです。

基準が高いからもっともっとと頑張り続けて苦しくなってしまうんですね。

苦しいまま頑張り続けると動けなくなる

でもそんな頑張り屋さんも、スーパーマンではありません。

他人や社会からの期待や、こうあるべきだということに沿って頑張り続けていると、

ストンと

頑張れなくなることがあります。

私も実際4か月ぐらい動けなくなったことがあって、その時は頑張れないことがつらくて、自分が世界で一番価値がない人間のように感じて、毎日絶望してました。

動けないので、もう休むしかなかったんですけど、その休むってことがつらかった…。

やっぱり無理して頑張りすぎてしまうって相当苦しいんですよ。

だから、もう限界となったら頑張れなくなるし、動けなくなるのもごく普通のことなんですね。

私は、とにかく頑張ろう、うまくいかないのは頑張りが足りないからだってずっと思ってたんです。

頑張って苦しい思いをしないと何も手に入れられない、って信じていました。

でも振り返ると、

たまたま励まし合える仲間に出会ったり、

たまたま素晴らしい仕事に巡り合えたり、

たまたま今の居心地がいい環境に住むことになったり、

そういう自分の頑張りとは別のところで与えられていた、かけがえのないものがたくさんあって。

それらの存在やそういうものに対する感謝がたりていなかったな、なんて思ったんです。

まあ、これは私の話ですけどね。

頑張るのをやめるべき？

さてさて。

頑張りすぎて苦しい時、

最初の方に書いた、「頑張らなくてもいい」が心に染みて、そうだよねと思えれば、徐々に頑張りを減らしていくのもいいと思います。

頑張るだけが、何を得たり解決する方法じゃないですから。

気づかぬうちに色々な人やものに支えられて、ここまで無事に生きてきている事実がありますし。

でも「頑張らなくてもいい」と言われると、かえって苦しくなってしまう人もいると思うんです。

今までのやり方を変えるのは怖いし、自分がダメになりそうで嫌だと思うかもしれません。

それに頑張り屋さんは、ほっといても頑張ってしまいますから、

だったらそれを生かしていく方法もあるのかなとも思うんです。

今までは、
「こうあるべき」
「人の期待にこたえねば」
「自分の評価を下げたくない」
などの思いをぎゅーっと握りしめていて、苦しくなっていたと思うのですが、

ちょっとその握りしめた手を緩めて、頑張ってみるんです。

「頑張るのが私の趣味なんですよ。だからそんな私を好きになってくれたら嬉しいな。」

くらいのスタンスでいると、気持ちはだいぶラクになるのではないかと思います。

頑張るのは苦しいこと＝苦しまないと幸せになれない、というラインから降りると決める、ということです。

ついつい頑張ってしまうのであれば、自分を生かして趣味として楽しく頑張ってしまうわけですね。

結局は、

頑張る、頑張らない、

どちらもありなんじゃないかと思います。

最終的に求めているものって、その先にあるもので、

自分が幸せを感じるかどうか、

というところですよね。

だから、
人にお願いしたり頼る事で幸せな人もいるし、

全部宇宙におまかせする！で幸せな人もいるし、

苦労して頑張って幸せな人もいるし、

人それぞれ。

こんなふうに書くと、なんでもありってこと？となるけれど、その人なりの幸せの感じ方があって、それは一つじゃないですよね。

それにしても、「好きじゃない事も頑張れる」ってやっぱりすごい力だと思うんですよ。

世の中を見ても、そういう人に支えられていると思う事がたくさんあります。

自分が嫌なことって人も嫌なことが多いですから、それを頑張って出来てしまうって、とってもありがたい存在なんですよね。

しかも、それをみんなの「犠牲」になっているかたちでなく、

本人も「楽しんで」やっていたら、

周りの人も素直に、心からありがとうって言えると思うんです。

人から感謝されるって、嬉しいですよね。

そういう幸せのなり方もあるんじゃないかなあ、なんて思ったりして。

色々書いてきましたけど、

でもやっぱり、必死にがんばらないと不安だし苦しいと感じることもあると思います。

そんな時は、例えばカウンセリングで親子関係について取り組んでみるとか、

自己肯定感を高める本を読むとか、

自分の内面に向き合って心を整えていく、ということもありかもしれませんね。

それも一つの方法で、自分が幸せになるためのアプローチだと思います。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

かおり

あなたの幸せを心から応援しています。