イライラする自分をコントロールしたいあなたへ

かおり

こんにちは、心理カウンセラーの柘植つげかおりです。

みなさんは、イライラすることはありますか？

誰でもそんな時もありますよね。

イライラするのは嫌ですけど、

でも「イライラしないようになりたい」「イライラを止めたい」と思っても、自分でコントロールするのはなかなか難しいのではないでしょうか。

そんなあなたに、イライラしてしまう理由や減らす方法などを書いていきます。

参考になったら幸いです。

イライラの原因の１つは

ちょっと小話です。

以前カフェに入った時、近くの席のカップルが喧嘩をしていたんです。

理由は彼氏の大幅な遅刻のようで。

それで彼女が彼氏にずーとブツブツ言ってるんですね。

「普通はもっと早く連絡するよね」

「普通はまず謝るよね」

から始まって

「普通あげたもの失くしたりしないよね」

「普通もっと気を使うよね」

「普通正直に言ってくれるよね」

とおそらく過去のことも芋づる式に言いたくなったようで、どんどんイライラがつのっている感じです。

まあカップルのケンカは珍しい光景でもないんですが、私は彼女の言葉がやけに耳に残りまして。

「普通は〇〇」

あ、この言葉って最近結構聞くなぁ、なんて思ったんですね。

そして彼女のイライラは、この「普通」から来ているんだろうなぁ、と思ったんです。

イライラによる苦しさ

確かに自分が「普通だ」と思っていることを他人がしないと、イライラしますよね。

・旦那が夜になって「ご飯いらない」と言ってきた

→普通もっと早く連絡してくるでしょ！

・レジで前の人がもたもたと財布を探している

→普通自分の番になるまでに財布出しとくでしょ！

・「ずいぶん遅くなってきたけど時間大丈夫？」と言っても「大丈夫、大丈夫！」と言ってなかなか解放してくれない。

→普通こう言われたら帰りたいってことに気づくでしょ！

「普通はこうするのに、なんでしないの」
「普通は気がつくはずなのになんで気づかないの」と、
当然のことができていないと「おかしい！」と感じます。

そしてイライラして、責めたい気持ちになる。

相手のせいだと攻撃的な気持ちが湧いてくるんです。

しかもそれが身近な人だったり、同じようなことが繰り返されると、相手を見ただけでイライラしてしまったり、ちょっとしたことでもイライラしてしまうこともあります。

そうなると「もう本当にいや」「いつも全部あいつのせい」と、

時には、心の中に自分でもぞっとするくらい強い攻撃的な思いがせりあがってくることもあるかもしれません。

そんな自分にびっくりして、
「自分はもしかしたらもともと攻撃的な人間なんだろうか」「何か心の中に悪いものがあるのだろうか」と怖くなってしまうかもしれませんね。

自分だけが、そんな思いをもっているような気がすると、不安にもなるでしょう。

また「自分は心が狭いのかな」「なんでこんなことでイライラしてしまうんだろう」「イライラする自分はダメだよね」と自分を責める気持ちになることもあります。

イライラすると、相手を責める気持ちだけではなくて、自分を責める気持ちもあって、すごく苦しいですよね。

イライラをやめるには自分の「普通」を手放す？

では、イライラしないようにするには自分が持っている「普通」は手放していかないといけないのかな、と思うかもしれません。

でもそれって抵抗があると思うんです。

例えば「レジですぐ会計できるように準備するのが普通」って思っている人って、その方が人に迷惑をかけないし、いいことだと思って実行しています。

いいことを手放すって腑に落ちないですよね。

それにイライラしない「普通」もあります。

「普通、雨降ったら傘さすよね」と言う人が、雨の中傘を差さずに歩いている人を見ても、「なんで傘ささないんだ！」とイライラすることは多分ないですよね。

じゃあ、なにが違うんだということですが、

本人の「頑張り度」が違うんじゃないかと思うんです。

雨が降ったら傘をさす、って特に何もがんばっていません。

でも、こんな場合はどうでしょう。

食事会で先輩に「なんでも好きなもの頼んでいいよ」と言われたとしますね。

あなたは「普通はみんなでシェアできるものを頼むよね」と気を使って何を頼むか選んでいるとします。

なのに、後輩が好き勝手に自分だけで食べるものを注文していたら。

「普通はみんなで食べるものを選ぶでしょ！私だって食べたいもの遠慮してるのに、なんで後輩が好き勝手頼むの！？」

と、イライラすると思うんです。

これは、こういう場合は自分のわがままを言わずに、多少我慢してでもみんなで楽しめるものを頼むべきだと、気づかいや一体感を大切にしようと頑張っているからイライラするんですね。

イライラは、
そこに自分が気を付けたり大切にしていることがあるってことです。

しかも、人はできていないけど、自分は出来ていることで、そうあろうと頑張っている部分だということですね。

イライラしている時は相手や自分を責めてしまうかもしれませんが、

そんな時に必要なのは、

「自分はよくやってるね」

と自分へのねぎらいの言葉だと思います。

あなたは頑張っているからイライラするんです。

イライラしたら、ここは自分が気を付けているところで、頑張っているところなんだと思って、そんな自分に優しくしてほしいなと思います。

イライラしたら自分に優しくする機会に

「普通」の枠の中にいるのって、すごく大変なんですよ。

普通でいる事って、人から変に思われないとか、みんなから批判されないという安心感がある反面、そうせねば、そうするべきと自分を律して頑張っているので苦しくもなるんですよね。

そして何が普通かというのも色々な条件によって変わりますし。

それに普通だと思っていても、実は普通でないこともあります。

それに人から「普通はこうでしょ」なんて言われると、腹が立つことがありますよね。

すでに自分の普通と相手の普通が違ってきているわけで…。

普通でいるのは至難の業です。

でも、やっぱり「普通は〇〇」って安全な感じがするんですよね。

私たちは普通になるような言葉をたくさんかけられて育てられていますから。

普通に育ってほしい、普通に学校に行ってほしい、普通に結婚してほしい、普通に幸せになってほしい。

変な苦労してほしくないし、道から外れて人から非難されるようなことはしてほしくない。

そうやって親や周りの大人たちから、普通に幸せになれるように、人様には迷惑かけないように、たくさんの願いを込められています。

だから、時には普通からはみ出すことを厳しく叱られたかもしれませんね。

それに自分でも、みんながこうしているから、その方が集団になじめるから、多くの人と仲間でいられるからと、みずから学んで身につけたこともあるでしょう。

そのために、色々我慢したり、いっぱい頑張ってきました。

自分の中の普通からは外れる「ちゃんとしてない自分」は見ないことにすることもあるでしょう。

本当は全部が「普通」でない、そんな自分がいることも知っているけれど、そんな中でも頑張っている自分。

イライラが相手や自分を責める時間でなくて、

自分に優しくできる時間

になったら、心が穏やかになっていきそうですね。

かおり

それでは、あなたの毎日が幸せでありますように願っています。